行政書士試験の攻略法

行政書士試験の攻略法

行政書士の試験は、非常に広い範囲から出題されます。「法令科目」だけでも7科目。またとても“一般教養”と呼べた代物ではない、広範で対策の立てにくい「一般教養科目」も受験生の前に立ちはだかっています。ですから行政書士の勉強は「テキストを1ページ目から最後まで丁寧に精読」。そのよう生真面目な勉強をしようとすると、まちがいなく法令の深い深い海に飲み込まれてしまうことになります。行政書士の試験合格にこそ、戦略性や計画性が必要です。ここからは試験攻略法のアウトラインを押さえていきましょう。

「法令主要3科目」と「足切り点」についての留意点。

行政書士試験の法令科目の範囲はたしかに広範です。しかしどの科目も同じ比率で出題されるわけではありません。むしろかなりのばらつきがあるのです。
平成20年度の行政書士試験の法令科目で、配点の高い科目のトップ3を挙げてみます。
(1)「行政法」(92点)、(2)「民法」(76点)、(3)「憲法」(28点)と続きます。3科目の配点数を合計してみますと196点になります。行政書士の試験は法令問題と一般教養を合わせて合計300点満点で出題されます。もちろん試験の年度により差異はありますが、上の3つの法律科目だけで出題の2/3近くが占められているのが行政書士の試験なのです。

行政書士の試験の合格基準には以下の要件が定められています。
*試験全体の得点が、満点の60%以上である。
*行政書士の業務に関し必要な法令等科目の得点が、満点の50%以上である。
*行政書士の業務に関連する一般知識等科目の得点が、満点の40%以上である。

噛み砕いてみますと、「300点満点のうち180点以上は得点してね」、「法令科目はトータルで半分以上正解してね、一般知識も4割は正解してね」ということなのです。
つまり極端なお話をしますと、行政書士の試験は、配点の少ない科目はほとんど得点できなくても合格できる可能性があるのです。そして力を注ぐべき科目は無論、「法令主要3科目」と呼ばれている上記の3科目です。

この試験制度の傾向を最初に掴んでしまうことが肝心です。このことを詳しく解説している入門書を一冊購入して対策立てをしてください。そうすると学習計画ががぜん具体的なものになってきます。

行政書士の勉強は過去問を中心に。

たとえば民法だけでも約1000条もの法律が納められています。いきなりげっそりしてしまいますよね。これはあくまで六法上のお話しで、そのすべてが出題対象となるわけではもちろんありません。私がお伝えしたいのは法律の世界はどの分野も恐ろしく奥行きが広いということです。
「基本テキスト」はそのような広大な法令群のなかから、出題されやすい個所プラスαを厳選して編集されています。しかしそれでもまだ量は多いのです。法令科目の基礎を固めるために基本テキストは不可欠なものですが、それでもまだ量が多い。そこがジレンマなのです。
私は、基本テキストはあくまで参考書として使うことをお薦めしています。主要教材として使うのは「過去問」です。過去問で問われた個所をテキストに戻って完全に制覇してしまうのです。その上で、時間の許す限り細かい規定の肉付けをテキストで押さえていくことです。設問の文章が変えられていたにしても、過去問を7~8割は正解できる。その力が備わっていれば、本試験は突破できます。