独占業務の資格者。その自覚が深まると開業への意志は高まります

再度行政書士の就職について

「行政書士」と「就職・転職」。この2つの言葉が頭のなかをチラついて離れないみなさんに、再度申し上げたいことがあります。それは行政書士にかぎらず、難易度上位の国家資格には就職向きの資格は少ないということです。

広く考えてみましょう。弁護士も司法書士も、公認会計士も税理士も、そして中小企業診断士やマンション管理士なども、上位国家資格のほとんどは独立開業を前提にしている資格なのです。そうではない国家資格といえば、医師や公務員また社会保険労務士くらいということになるのではないでしょうか。

司法書士とはいかないまでも、行政書士の試験も決して生易しい試験ではありません。むしろ合格者が毎年10%にも満たない難易度の高い試験です。そのため取得が比較的容易な資格とは異なり「独占業務」も明確に定められているわけです。

独占業務とは、特定の業務において、特定の資格を取得しているもののみが従事が可能な業務のことで、行政書士の場合は「官公署に提出する書類作成」、「権利義務に関する書類作成」、「事実証明に関する書面作成」、「実地調査に基づく図面類作成」がこれに当たります。

さて、独占業務の権利を持つ資格者であるとはどういうことでしょう?
言い換えるならばそれは、国益に貢献する国家資格者として、ある程度国から保護を受けているということだと思うのです。このことは弁護士や行政書士にもあてはまります。
ですからこれから行政書士を目指すみなさんには、あるいは近い将来に行政書士の資格を手にしているみなさんには、弁護士や司法書士などの士業を目指す方と同じように、自負を持っていただきたいと私は思っています。

その自覚が持てるようになると、「行政書士の資格を就職に繋げよう」という発想が頭から離れるかもしれないからです。そうすると将来の間口が格段に広がるのが事実です。
またそのような自覚を持って行政書士の試験勉強に向かうのであれば、本気の度合いも一層高くなり、試験合格への道のりも結果的にはより近いものになると思います。
意識がそのように固まっている人ほど強いのです。行政書士の試験勉強を始められる前に、もう一度そのあたりのことをじっくり考えるようにしてください。